結論:Creative Cloud「Standard」と「Pro」の違いを3つのポイントで解説
- AdobeのStandardとProの違いは「AI機能の充実度」と「アプリの使える範囲」がカギ
- Web版Photoshopや生成AIをしっかり使いたいならPro、それ以外ならStandardで十分
- 迷ったときは、毎月の作業内容と使用アプリを基準に選ぶのが後悔しないコツです
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Creative Cloudの新プラン「Standard」と「Pro」の違いをざっくり解説

はじめに、2025年8月1日よりAdobe Creative Cloudの料金プランが改定されました。
この記事では、新しい「Standard」と「Pro」の料金や機能の違いを徹底的に解説します。
結論:価格重視なら「Standard」、機能重視なら「Pro」
Adobe Creative Cloud の新しいプランは、「Standard」と「Pro」の2つに分かれています。
どちらが良いかは、あなたの目的によって変わります。
- 価格をできるだけ抑えたい人には「Standardプラン」がおすすめです。
Proプランと比べると、年間契約(月々払い)で毎月約2,600円お得になります。 - 多機能をフルに活用したい人や、AIをたくさん使いたい人には「Proプラン」が合っています。
Proプランは、旧コンプリートプランの後継にあたり、すべての機能が利用できる最上位プランです。
どちらのプランも、利用できるアプリの基本機能はしっかり押さえています。

まずは「自分が何を重視したいか」を基準に考えるとよいでしょう。
違いは「価格」「生成AI」「対応アプリ」の3点
StandardとProの主な違いは、次の3つのポイントに集約できます。
比較項目 | Standardプラン | Proプラン(旧コンプリートプラン) |
---|---|---|
価格 | ¥6,480/月 | ¥9,080/月 |
生成AI | 月に25クレジットまで利用可能(画像など) | 無制限+プレミアム4,000クレジット (動画・音声対応) |
対応アプリ | デスクトップ版中心(Web/iPadは一部制限あり) | すべてのアプリにフルアクセス可 |
生成AIとは、画像やイラスト、動画などをAIが自動で作ってくれる機能です。Proプランではこの生成クレジットがたくさん使えるのが強みです。
また、対応しているアプリもProの方が多く、特にWeb版やiPad版を使いたい場合はProを選ぶ必要があります。
初心者や個人利用ならStandardでも十分なケースが多い
もしあなたがAdobe製品をこれから使い始める初心者だったり、趣味や副業などの個人利用がメインであれば、Standardプランでも問題ないケースが多いです。
たとえば以下のような方にはStandardで十分です。
- Photoshopで写真の編集や画像加工をしたい
- Illustratorでロゴやチラシを作りたい
- 月々の出費を抑えながら、基本的なデザイン作業ができればOK
Standardでも主要なデスクトップアプリの利用には困りませんし、初めての方にとっては十分な機能がそろっています。
AI生成や動画制作などを積極的に活用しない限り、Standardでコストパフォーマンスよく始められるのは大きなメリットと言えるでしょう。
【徹底比較】Creative Cloud「Standard」と「Pro」の料金・機能を解説
月額・年額の価格差を整理

まずは、StandardプランとProプランの料金の違いから見ていきましょう。
以下の料金は、2025年8月1日改定後の税込価格です。
プラン名 | 年間契約(月々払い) | 年間一括払い | 月払いプラン(縛りなし) |
---|---|---|---|
Standard | ¥6,480/月 | ¥72,336/年 | ¥10,280/月 |
Pro | ¥9,080/月 | ¥102,960/年 | ¥14,480/月 |
StandardはProより毎月約2,600円お得です。年間で比べると約3万円の差があります。
\最新の情報を公式サイトで確認しましょう/
StandardとProの価格差は、どう判断すべき?
個人での利用や、Photoshopなど限られたアプリを使う場合は、コストを抑えられるStandardが魅力的です。
一方で、幅広い機能や生成AIをフル活用したい方には、Proの価格も納得できる内容になっています。

価格差は継続利用の中で大きな影響があるため、まずはご自身の利用目的と予算を照らし合わせて検討してみてください。
生成AIのクレジットと利用可能なAI機能の違い
次に、話題の「生成AI機能」について比較してみましょう。
項目 | Standardプラン | Proプラン |
---|---|---|
標準生成AIクレジット | 月25クレジット* | 無制限 |
プレミアム生成クレジット | 利用不可 | 月4,000クレジット* |
外部AIモデル(例:GPT)利用 | 利用不可 | 利用可能 |
StandardプランのAI機能
Standardプランでも、画像の生成など一部のAI機能は利用できます。
ただし月25回の制限があり、ただし、利用できるのは月に25クレジットまでとなっており、動画や音声を生成する「プレミアム機能」は利用できません。

そのため、AI生成はあくまで必要なときに少し使う程度となります。
ProプランのAI機能
一方、Proプランでは、標準的なAI機能の生成クレジットは実質無制限で利用でき、さらに高度なAI機能に使える月4,000クレジットのプレミアム生成クレジットが含まれます。
このプレミアムクレジットは、以下のような高度なAI機能に利用できます。
- 動画・音声生成AI
- Adobe Fireflyの高度な機能
また、Proプランでは、Adobe製品内から直接、外部のAIモデル(例:GPTやImagen)を利用する機能にも対応しており、先進的なクリエイティブ制作にも対応しています。
AI機能を活用したいならProがおすすめ
「AI機能をフル活用して、新しい表現に挑戦したい」という方には、Proが断然おすすめです。
「Standard」と「Pro」で使えるデスクトップアプリに違いはある?
実は、Adobe Creative CloudのStandardプランもProプランも、利用できるデスクトップアプリは共通です
PhotoshopやIllustratorをはじめとする主要アプリは、どちらのプランでもしっかり使えます。
以下に、特によく使われるアプリを目的別にまとめました。 「自分に必要なアプリがあるか?」という視点で確認してみてください。
主要デスクトップアプリとその用途(10選)
アプリ名 | 主な用途 |
---|---|
Photoshop | 写真加工・レタッチ・Webバナー・SNS投稿画像の作成など |
Illustrator | ロゴ・イラスト・名刺・チラシ・アイコンなどのベクター制作 |
Premiere Pro | YouTubeや広告動画などの本格的な映像編集 |
After Effects | モーショングラフィックス・アニメーション・特殊効果の追加 |
InDesign | チラシ・パンフレット・冊子・電子書籍などのレイアウトデザイン |
Lightroom | 写真の色調整・レタッチ・整理(カメラマンに人気) |
XD(Adobe XD) | WebやアプリのUI/UXデザイン・プロトタイピング |
Acrobat Pro | PDF編集・ページの結合・パスワード設定など業務用ドキュメント処理 |
Dreamweaver | コーディング・HTML/CSSサイトの作成(ノーコード操作にも対応) |
Audition | 音声編集・ノイズ除去・ポッドキャスト制作などのサウンド加工 |
上記は一部の代表的なアプリです。
実際には、Creative Cloudには20種類以上のデスクトップアプリが含まれており、Pro/Standardのどちらでも利用可能です。
全アプリの一覧は、以下をご覧ください。
▶ すべてのデスクトップアプリ一覧を見る
アプリ名 | アプリ名 | アプリ名 |
---|---|---|
Photoshop | Illustrator | Adobe Premiere Pro |
Acrobat Pro | InDesign | After Effects |
Lightroom | Adobe XD | Animate |
Lightroom Classic | Dreamweaver | Dimension |
Audition | InCopy | Character Animator |
Capture | Adobe Fresco | Bridge |
Adobe Express | Premiere Rush | Photoshop Express |
Media Encoder | Aero | Adobe Scan |
Fill & Sign | Acrobat Reader | ― |
※ プランごとの違いはありませんが、一部アプリは対応OSや必要スペックに制限があります。
「Standard」と「Pro」で使えるアプリの違い|Web・モバイル対応をチェック
ここでは、StandardプランとProプランで利用できるアプリの違いを見ていきます。特にWeb版やモバイル版での対応範囲に注目しましょう。
Adobe Creative Cloudには、デスクトップアプリに加え、Web版やモバイル版アプリも提供されています。プランによって利用できる範囲に違いがありますので、以下の表で比較してみましょう。

Proプランでは、全てのアプリにフルアクセスできるため、デスクトップ、Web、モバイルなど、どのデバイスでも制限なく作業できます。
一方、Standardプランはデスクトップアプリを中心としたプランです。主要なデスクトップアプリは利用できますが、Web版やモバイル版のアプリには一部制限があります。
たとえば、iPadでデザイン作業をする際に人気の「iPad版Photoshop」はStandardプランでも利用可能ですが、「iPad版Illustrator」は非対応です。
また、ブラウザで画像編集ができる「Web版Photoshop」も利用できません。
このため、「パソコンだけで完結する作業」が中心の方にはStandardで十分ですが、もし外出先やiPadでも柔軟に作業したい場合は、Proを選ぶことで快適な環境が整います。
契約時・切り替え時の注意点
StandardとPro、どちらのプランを選ぶにしても、契約時や切り替え時にはいくつかのポイントに注意しておきましょう。
- 旧コンプリートプラン利用者は、自動的にProへ移行されます。新しい価格は契約更新日から適用されるため、変更を検討している方は、更新日前に手続きが必要です。
- プラン変更はいつでも可能ですが、違約金に注意が必要です。
特に、年間契約(月々払い・一括払い)を途中解約する場合、残りの契約期間に対する料金の50%が違約金として発生します。
違約金なしでプラン変更や解約をしたい場合は、契約更新のタイミングで行うのがおすすめです。

どちらのプランも、必要に応じて途中でアップグレードできるので、「まずはStandardから始めてみる」という賢い選び方もできます。
Creative Cloud「Standard」と「Pro」はどちらを選ぶべき?【利用目的別】

「Standard」がおすすめな人の特徴
「できるだけコストを抑えてAdobe製品を使いたい」という方には、Standardプランがぴったりです。特に次のような方におすすめです。
- PhotoshopやIllustratorなど、基本的なアプリだけ使いたい方
- 生成AI(画像生成など)をたまに使う程度の方
- 副業や趣味、個人利用で毎月の費用をできるだけ抑えたい方
Standardプランでも主要なデスクトップアプリはしっかり使えますし、月25回までの生成AIクレジットも付いています。
「動画や音声のAI生成は使わない」「WebアプリやiPadアプリは今のところ不要」という場合は、Standardで十分満足できるでしょう。
「まずはお試しで使ってみたい」「本格的に使うかまだ決めていない」という初心者にも、無理なく始められるプランです。
\まずは費用を抑えて始めたい方はこちら/
「Pro」がおすすめな人の特徴
一方で、Proプランは機能重視の方におすすめです。利用できるアプリの範囲も広く、生成AIのクレジットも大幅に増えるため、より自由な制作が可能になります。
次のような方に向いています。
- AI機能をフル活用したい方(画像だけでなく動画・音声も)
- iPadやWebアプリなど、複数デバイスで柔軟に作業したい方
- 業務やビジネス利用で、Adobeの機能を制限なく使いたい方
Proでは、月4,000枚のプレミアムクレジットが含まれており、動画生成や音声合成といった高度なAI機能も使えます。
また、外部のAIモデル(例:GPTやImagen)にも対応しているので、先進的なクリエイティブ制作にも強い味方です。
「Adobe製品を日常的に使いこなしたい」「時間や場所にとらわれず作業したい」という方には、Proプランが最適です。
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Creative Cloud「Standard」と「Pro」に関するよくある質問(FAQ)
- Adobe Creative Cloud は何に使うの?
-
Adobe Creative Cloud(クリエイティブクラウド)は、画像編集・動画制作・デザイン・Web制作などを行うためのアプリがセットになったサービスです。
Photoshop(フォトショップ)やIllustrator(イラストレーター)、Premiere Pro(動画編集)などが含まれており、プロの現場から趣味の創作まで幅広く利用されています。
- Adobe Creative Cloud Pro と Standard の違いは何ですか?
-
大きな違いは以下の3点です。
- 利用できるAI生成機能(クレジット数や対象機能)
- Web版・モバイル版アプリの対応範囲
- 月額・年額の価格差
ProプランはAI機能が充実しており、より多くのアプリやデバイスで自由に使えます。Standardは価格を抑えたい方や、基本的なアプリだけで十分な方向けです。
- Creative Cloud はなくなったのですか?
-
なくなっていません。ただし、2025年8月に従来の「コンプリートプラン」が新たに「Proプラン」として再編されました。
同時に、機能を絞った「Standardプラン」も新設され、目的に応じた選びやすい構成になっています。
- Adobe CC Pro の料金はいくらですか?
-
2025年8月現在の日本国内の価格は以下のとおりです(個人向け・税込):
契約タイプ 料金(税込) 年間契約(月々払い) ¥9,080 / 月 年間一括払い ¥102,960 / 年 月々契約(いつでも解約可) ¥14,480 / 月 価格はタイミングや地域によって変わることもあるため、最新の情報はAdobe公式サイトでご確認ください。
- Creative Cloud の Pro プランは値上げされたの?
-
はい、旧コンプリートプランと比べて、Proプランは実質的な値上げとなっています。たとえば年間契約(月払い)は、これまでの約7,780円から約9,080円へと上昇しています。
ただし、AI機能の強化やWeb/モバイルアプリのフル対応など、内容がより充実しているため、利用目的によってはコスト以上の価値を感じられる場合もあります。
【まとめ】Creative Cloud「Standard」と「Pro」の違いを理解して選ぼう

Adobe Creative Cloudの「Standard」と「Pro」は、どちらも魅力的なプランですが、選ぶべきなのはあなたが何を重視するかによって変わります。
- 価格を抑えて基本的なアプリを使いたい人には Standard プラン
- AI機能や複数のアプリ・デバイスをフルに活用したい人には Pro プラン
というのがシンプルな結論です。
特に個人でPhotoshopやIllustratorを使うだけであれば、Standardで十分なケースが多く、コストパフォーマンスの高さが魅力です。
一方で、動画や音声などの生成AIを使ったクリエイティブ制作や、iPadやWeb版アプリも活用したい場合は、Proを選ぶことで制限のない柔軟な制作環境が手に入ります。
まずは「自分が何に使いたいのか」を明確にし、それに合わせたプラン選びをしてみてください。
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