【初心者向け】Adobe Expressの使い方ガイド｜無料でできるデザインから動画編集まで徹底解説！

映像クリエイター・カメラマン

長谷川 敬介 (はせがわ けいすけ)

KSクリエイト / 合同会社ケーエス代表。
映像制作・写真撮影の実務経験をもとに、写真と動画の撮影・編集に特化したメディアを運営しています。現場で使えるテクニックやツールの使い方を、個人クリエイターや中小企業の広報担当者向けに発信しています。長年の実務経験をもとに、「すぐに使える」ノウハウを分かりやすく解説しています。

執筆者

デザイン初心者でも、誰でも簡単にチラシやSNS投稿・動画を作れるツールとして人気の Adobe Express（アドビエクスプレス）。

無料で始められるうえ、テンプレートを使えば専門知識がなくてもプロのようなデザインが完成します。

この記事では、Adobe Expressの基本的な使い方から、無料・有料プランの違い、テンプレート編集のコツ、動画制作の方法までを徹底解説します。

これから「デザインを始めてみたい」「SNS投稿をおしゃれにしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

Adobe Expressとは？無料で使える初心者向けデザインツール

Adobe Expressの概要と特徴

Adobe Express（アドビエクスプレス）は、誰でも手軽にデザインを作成できる無料のツールです。チラシ、SNS投稿、バナー、動画など、さまざまな用途に対応しています。

あらかじめ豊富なテンプレートや素材が用意されているため、デザインの知識がなくてもプロ並みの仕上がりが目指せます。

ブラウザやスマホアプリからアクセスでき、テキストや画像の編集も直感的に行えます。

主な特徴は次のとおりです。

無料プランと有料プラン（プレミアム）の違い

プラン名	主な特徴	月額（税込）
Adobe Express 無料プラン	初めてデザインを作る人におすすめ。素材やテンプレートの利用に制限あり。AI生成クレジットも少なめ。	0円
Adobe Express プレミアムプラン	豊富なテンプレート・フォント・ブランド管理機能・背景削除など、プロ向け機能が利用可能。	1,180円
Adobe Firefly Pro	プレミアム機能に加えて、生成AI（Firefly）を使った高品質な画像生成が可能。Photoshop Web版・モバイル版も利用可。	3,180円

Adobe Expressには、現在3つの料金プランがあります。用途や機能に合わせて選びましょう。

それぞれの特徴をもう少し詳しく

どれを選ぶべき？

商用利用はできる？利用規約とライセンスの考え方

Adobe Expressでは、商用利用も可能です。ただし、使用する素材やフォントによってはライセンス条件が異なるため、注意が必要です。

安全に使うためには、「商用利用可能」と明記された素材を選びましょう。

特に企業のSNS投稿やチラシ制作などに使う場合は、利用規約を一度確認しておくのがおすすめです。

Adobe Expressでできること一覧（画像・動画・PDFなど）

Adobe Expressは「画像」「動画」「PDF」など、幅広いデザイン制作に対応しています。

主な活用例

プロジェクトはクラウド上に自動保存され、別のデバイスからも続きが編集できます。ブラウザでもアプリでも同じ操作感で使えるのも魅力です。

Adobe Expressの始め方と基本設定｜アカウント作成からログインまで

Adobeアカウントの登録方法

Adobe Expressを使うには、Adobeアカウントが必要です。以下の手順で登録できます。

登録後はすぐにプロジェクトを作成できます。無料アカウントでもテンプレート・画像・フォントが豊富に利用可能です。

スマホアプリとPCブラウザ版の違い

Adobe Expressは「スマホアプリ版」と「ブラウザ版」があります。

比較項目	スマホアプリ	PCブラウザ
操作性	タップ中心の直感操作	画面が広く作業効率が高い
機能	基本的な編集機能中心	細かい調整・動画編集に強い
保存	クラウド保存で共通利用可能	同じアカウントで同期可能

ログインできない・エラーが出る場合の対処法

ログインできない場合は、以下の点を確認しましょう。

アプリで不具合が出る場合は、再起動や最新バージョンへの更新も効果的です。

作成データの保存方法とクラウド連携

Adobe Expressはクラウド自動保存機能を備えています。デザインを作成すると、手動で保存しなくてもクラウド上に保存され、どのデバイスからでも編集を再開できます。

また、作成した画像や動画は次のように共有可能です。

クラウド連携のおかげで、仕事でもプライベートでもスムーズに作業を続けられます。

Adobe Expressの使い方｜基本操作とテンプレート活用法

新しいデザインの始め方

Adobe Expressを開くと、まず最初に「どのように始めたいか」を選ぶ画面が表示されます。上部には検索バーがあり、下には次のような選択肢が並んでいます。

デザインを始めたい目的に合わせて、いずれかをクリックすればOKです。

作成を始めたあとは、画像・テキスト・アイコンなどを追加してデザインを自由に編集できます。ホーム画面に戻っても、進行中のプロジェクトは自動でクラウド保存されているので安心です。

テンプレートの選び方とカスタマイズ手順

テンプレートから作成することもできます。Adobe Expressには、数千種類のテンプレートが用意されています。デザインが苦手な方でも、テンプレートを使えば短時間で完成度の高い作品が作れます。

テンプレート選びのポイント

テンプレートを開いたら、画像やテキスト、素材を自分の好みに合わせて編集できます。色やフォントを変更したり、写真を差し替えるだけで、オリジナルのデザインにカスタマイズできます。

画像・テキスト・アイコンの編集方法

デザインの編集画面では、「画像」「テキスト」「アイコン」などの要素を自由に操作できます。

画像の編集

テキストの編集

アイコン・素材の追加

背景やカラーの変更・レイアウト調整

背景や色の調整は、デザイン全体の印象を左右する重要な要素です。Adobe Expressでは、背景のカラーやパターンをワンクリックで変更できます。

また、レイヤーの順序を入れ替えたり、透明度を調整したりすることで、奥行きのあるデザインに仕上がります。

フォントとデザイン要素の使い分け

フォント選びは、作品の印象を大きく変えるポイントです。Adobe Expressでは、豊富なフォントが用意されており、日本語・英語の両方に対応しています。

さらに、アイコンやシェイプなどのデザイン要素を組み合わせると、見た目のバランスが整い、完成度が高まります。

動画も作れる！Adobe Expressの使い方とショート動画編集の手順

動画テンプレートを使って作成する方法

Adobe Expressでは、動画も簡単に作成できます。動画用テンプレートを選ぶと、あらかじめ構成やデザインが設定されており、テキストや写真を差し替えるだけで完成します。

作成の流れ

音楽・BGM・アニメーション効果の追加

動画に音楽やアニメーションを加えると、より印象的な作品になります。

BGMや効果音を活用すると、初心者でもプロのような仕上がりを目指せます。

テロップやタイトルを挿入する方法

動画内にテロップ（字幕）やタイトルを入れることで、情報をわかりやすく伝えられます。

SNS向け動画では、音声をオフにして見る人も多いため、テロップを入れるだけで伝わりやすさが格段に上がります。

書き出し・保存・共有までの流れ

動画が完成したら、書き出して保存します。Adobe Expressでは、書き出し設定もシンプルで、SNSやYouTube向けの最適な形式を自動で選んでくれます。

保存・共有の方法

初心者でも迷わず進められるシンプルな操作で、作った動画をすぐに発信できます。

SNS投稿やチラシ制作に役立つ！Adobe Expressの使い方とデザイン例

Instagram・X・YouTubeサムネイルの作り方

Adobe Expressでは、SNS向けのデザインを簡単に作成できます。特にInstagram投稿やX（旧Twitter）の画像、YouTubeのサムネイルは人気の高いテンプレートが豊富です。

作り方の流れはとてもシンプルです。

SNS用デザインのポイントは「目を引く構図」と「情報量のバランス」です。文字を詰め込みすぎず、背景やアイコンを上手に使うと印象的な投稿に仕上がります。

チラシ・ポスターをデザインするコツ

Adobe Expressでは、印刷用のチラシやポスターも簡単に作れます。テンプレートのサイズを選ぶだけで、印刷に適したレイアウトが自動設定されるため、初心者でも安心です。

デザインのコツ

仕上がったデザインはPDFとして書き出せば、印刷所にそのまま渡せます。スマホからも作成できるので、外出中のアイデアもすぐ形にできます。

ブランドテンプレートで統一感を出す方法

ブランドイメージを保ちながら複数のデザインを作る場合は、「ブランドテンプレート」を活用しましょう。

この機能を使うと、

たとえば企業アカウントや店舗のSNSを運営している場合、テンプレートを共有することで作業がスムーズになります。

デザインのトーンがそろうことで、見る人に信頼感を与えられます。

便利機能で差をつける！Adobe Expressの使い方と応用テクニック

背景透過や写真の切り抜きを使う

Adobe Expressには、ワンクリックで背景を削除する「背景透過」機能があります。写真の人物や商品だけを残したいときに便利です。

使い方

背景を透過した画像は、チラシやバナーに重ねて使うとデザインが引き立ちます。

無料プランでも一部の切り抜き機能が使えますが、より細かく調整したい場合は有料プランが最適です。

PDF編集・画像変換のやり方

Adobe ExpressはPDFの軽い編集や画像変換にも対応しています。

できること

これらの機能は、資料の整理やSNS投稿用の画像作成に役立ちます。専用ソフトを使わなくても、ブラウザ上で完結できるのが魅力です。

生成AIで素材を作る｜画像・テキスト効果・動画

Adobe Expressには、AI（人工知能）を活用したさまざまな「生成機能」が用意されています。
デザイン初心者でも、数クリックで高品質な画像や素材を作ることができます。

主なAIツールには次のようなものがあります。

機能名	内容
画像を生成	テキストで指示を入力すると、AIがイメージに合った画像を作成します。例：「春のカフェ広告」「青空の下の新築住宅」など。
テキスト効果を生成	入力した文字に立体感や質感を加え、ロゴやタイトル風に仕上げます。
動画を生成（BETA）	文字や画像をもとに短い動画をAIが自動作成します。SNS向けのプロモーションに便利。
オブジェクトを削除／挿入	写真内の不要な部分を消したり、新しい要素を追加したりできます。合成にも便利です。

これらの機能を使えば、素材が手元になくてもAIが自動で生成してくれるため、デザインの幅が一気に広がります。
作成した画像や動画は、そのままAdobe Expressのキャンバスに追加して編集できます。

たとえば、「チラシに使う春らしい背景を作りたい」と思ったときは、「画像を生成」を選び、「桜の木と青空の背景」と入力するだけで、AIがぴったりのビジュアルを提案してくれます。

AIが作った素材をもとに、自分で文字や色を調整すれば、オリジナリティのある仕上がりになります。

チーム共有や共同編集機能の使い方

Adobe Expressはクラウド上で動作するため、チームでの共同編集にも強いです。

使い方

SNS運用チームやデザイン担当者が複数いる場合に便利な機能です。リアルタイムで反映されるため、修正依頼もスムーズに進みます。

Adobe Expressが使えない・動かないときの対処法

動作が重い・保存できない原因

Adobe Expressが重く感じたり、保存がうまくいかないときは、いくつかの原因が考えられます。

主な原因と対処法は次のとおりです。

原因	対処法
ネット環境が不安定	Wi-Fiを再接続、または別の回線を試す
ブラウザのキャッシュが溜まっている	キャッシュや履歴を削除して再読み込み
同時に多くのプロジェクトを開いている	不要なタブやデザインを閉じて動作を軽くする
データ容量が大きい	画像サイズを小さくする、素材を整理する
クラウド同期が遅れている	保存完了を確認してから次の操作へ進む

ブラウザで利用する場合は、Google ChromeやMicrosoft Edgeなどの最新バージョンを使うと安定しやすいです。

スマホアプリで保存できない場合は、アプリを再起動してから再度試してみましょう。

ブラウザ・スマホ別のエラー対処法

Adobe Expressはクラウド型のサービスなので、デバイスやブラウザによって動作が異なることがあります。

パソコン（ブラウザ版）での対処法

スマホアプリ版での対処法

どちらの場合も、エラーが繰り返し発生する場合は、Adobe公式のヘルプページを参照するか、サポート窓口に問い合わせるのが確実です。

プラン更新や支払い関連の不具合対応

有料プラン（プレミアム）を利用している場合、更新や支払い時にトラブルが起きることもあります。

代表的な不具合と対応方法は次のとおりです。

不具合内容	対処方法
プランが更新されない	一度ログアウトして再ログイン。反映まで数時間かかる場合あり
支払い情報エラー	クレジットカード情報を再登録、または別の支払い方法を選択
請求が二重になっている	Adobeカスタマーサポートに連絡して返金対応を依頼

無料プランに戻したい場合も、設定画面から「プランの管理」→「キャンセル」を選ぶことで簡単に変更できます。

まとめ｜Adobe Expressの使い方を覚えてデザインをもっと楽しもう

初心者でもすぐに使いこなせる理由

Adobe Expressが人気なのは、専門知識がなくてもデザインが作れるからです。テンプレートや素材が豊富にそろっており、画像の配置やテキストの編集も直感的に操作できます。

また、クラウド保存機能があるため、PCでもスマホでも同じプロジェクトを編集できます。デザイン初心者にとって、始めやすく続けやすいツールと言えるでしょう。

無料で始めてスキルアップを目指そう

Adobe Expressは基本的な機能を無料で使えます。まずは無料プランで操作に慣れ、徐々にデザインのコツをつかむのがおすすめです。

無料でもできること

慣れてきたら、有料プランでフォントやプレミアム素材を活用すると、より完成度の高い作品を作れます。

迷ったらテンプレートからスタート！

「どんなデザインにしたらいいかわからない…」というときは、テンプレートから始めましょう。目的別に整理されているため、SNS投稿、チラシ、ポスターなどすぐに選べます。

テンプレートを選んだあとは、写真や文字を差し替えるだけ。短時間で見栄えの良いデザインが完成します。

Adobe Expressは、アイデアを形にする楽しさを感じられるツールです。まずは気軽に触って、自分らしいデザインを作ってみましょう。